日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワーク * 活動報告

第162回 大阪駅前水曜集会




日  時 : 2020年2月5日(水) 19:00〜
会  場 : ヨドバシ梅田前


【報告】



2月5日、大阪駅前水曜集会は冷たい風が吹きすさぶ中、60人の仲間が参加しました。
「水曜デモのうた」に続いて関西ネットからの活動報告です。

まずは1月11~13日に開催した「となりの宋さん」写真展と、11日の川田文子さん講演会の報告。宋神道さんの生い立ちや慰安所での出産など切ない話、戦後日本に来てからの話や出会ってから亡くなるまでの宋さんの姿を伝える貴重なお話でした。大学生・高校生とのトークもあり、高校生の「宋さんと出会って変わったことは?」という質問に川田さんは「『慰安婦』問題が私のライフワークになった」と答えたことを紹介。続いて1月に地下鉄御堂筋線で痴漢にあった女性が中津駅で降ろされて性暴力を受けた事件について、女性たちが中津駅に残したポストイッドメッセージを紹介、その一つが読み上げられました。
「性暴力は昼間でも起きる。こんなホームでも起きてしまう。その事実は決して女性にとって驚くべきことではありません。どこでも、いつでも、自分の思いもよらぬ方法でそれは起きてしまう。こんな社会もういやだ!」



続いてパウィチョロン「岩のように」の音楽に合わせて仲間が元気に踊ってくれました。

最初のアピールは大阪の教育の危機を呼び起こしているチャレンジテスト制度について。全国的な「学力テスト」見直しに逆行して大阪は学力テストに加えて中学校全学年でチャレンジテストを実施、団体戦と呼ばれる学校間の点数競争です。全体として点数が取れない中学校は高校入試時につける内申点の範囲が低く設定されることになり、その結果、生徒が、点数の取れない子に「お前はテストを受けるな」と言うことが起こりかねません。
維新の会は2011年に教育基本条例案を出したとき、これからの社会に必要なのは人材教育だと言っていましたが、これはまさに安倍政権のもと、子どもたちが国家に役に立つかどうかで判断される、いわば子どもの分別です。教育はそんなものじゃない!と怒りの声をあげ、チャレンジテストを廃止に追い込もうと呼びかけました。



続いて朝鮮学校オモニ連絡会からのアピールです。朝鮮幼稚園をはじめ各種学校や外国人学校幼稚園が無償化から排除されていることの問題性について指摘。幼保無償化の基本理念は「すべての子どもが健やかに成長するよう支援する」となっており、なぜ私たちの子どもが排除されるのかわからない、税負担の公平性などから無認可施設にも対象を広げ、ベビーシッターやベビーホテルも対象になる中、各種学校認定を受けている幼稚園施設を排除する意図は何なのか。財源となる税金、消費税についても等しく負担しているし、各種学校だから排除されるのは到底認められない、排除や仲間外しはしないでと訴えました。現在無償化適用を求める100万人署名に取り組んでおり、協力を呼びかけました。



次世代トークに立った在日の青年は、日本だけでなく、韓国でも「慰安婦」問題を「強制はなかった」「ビジネスだった」と主張する言論が存在することを紹介。『反日種族主義』のような本がベストセラーにもなっていることをあげ、韓国社会が抱えている深刻な対立構造の中で4月に予定されている総選挙が重要な意味を持っていると言います。在日である自分にとって人生で初めての選挙になるが、投票によってしっかり意思表示したいとアピールしました。



続いて高校生からのアピールです。この3月に予定されている日韓高校生による「青年歴史交流」の説明とカンパ要請アピールです。昨年夏、東京キャンプで韓国・中国の学生たちとwam(女たちの戦争と平和資料館)を訪問、慰安所マップを見た時の衝撃、どれほど多くの女性たちが被害を受け、声をあげてきたのかを知って胸が苦しくなったこと、人権も心も身体もズタズタにされた女性たちのことを日本の中学生や高校生は知らない…。3月の韓国訪問では学生たちと再会・交流し、ナヌムの家や植民地歴史博物館を訪問する企画を紹介、私たちにとって初めての企画を進めるためにカンパ協力を、と訴えました。



コールの前にこの日の日中にあった中国人強制連行裁判の控訴審判決が棄却されたことを報告、様々な問題が日本社会を覆っていることをあらためて実感しながら、希望を忘れまいと元気にコールをあげました。



2020年02月05日(水) No.22 (報告)

No. PASS