日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワーク * 活動報告

第209回大阪駅前水曜集会




日  時 : 2024年2月7日(水) 19:00〜
会  場 : ヨドバシ梅田前

【報告】


寒いながらも穏やかな夕暮れのヨドバシカメラ前に40名が集まりました。

「水曜デモの歌」に続いて関西ネットからの2つの報告。
昨年11月のソウル高裁判決を受けて、1月25日に韓国の弁護団を迎えて開催された院内集会の報告。
2021年の第1次訴訟に続いて「主権免除」を認めず、原告勝訴とした判決は、ブラジルの裁判やウクライナでロシア軍によって子どもたちが拉致された事件裁判でも引用されるなど、人権や重大な犯罪の場合、被害者の裁判権を優先させる国際的な流れが実態としては進んでいることを示したもの。
判決が市民らの粘り強い運動が勝ちとった成果であることが強調されました。



続いて戦時中黒川満蒙開拓団として満州に送られ、後にみんなを守るためと言われ、旧ソ連兵に差し出され、「性接待」を強いられた女性の一人、佐藤ハルエさんが1月に亡くなられたことを報告。
戦後は汚れた者として蔑まれ、事実は封印されましたが、2018年に伊藤詩織さんら性暴力に声をあげる女性たちの姿を目にして自らも証言。忘れてはならない歴史として私たちも心に刻みましょう。
日々起こり続ける性暴力、名乗り出た人たちをバッシングし、二次加害を繰り返すこの社会で、被害者に寄り添い諦めずに声をあげていこうと訴える。



「パウィチョロン」のダンスの後、大阪万博について報告。
万博はカジノの隠れ蓑。
根拠のない経済効果をちらつかせてお金をつぎ込むも経費は膨らむ一方、さらに半年後には撤去費用も掛かること、南海トラフなど自然災害が予想される中、対策はおざなりで、人の生活や命を軽視して強引に進められている。
4月12日までに中止を決めれば、最低のリスクで済む、今ならまだ間に合う、反対の声をあげようと呼びかけられました。



「ともに行こうこの道」の合唱のあと、今月のハルモニ「朴車順(ぱく・ちゃすん)」ハルモニの人生について朗読、紹介されました。(チラシより)



続いて「パレスチナとつながる写真展PROJECT『マクルーバ』」のメンバーよりガザの現状報告。
1月26日にハーグ国際司法裁判所が深刻な事態が続くガザへのジェノサイド防止や人道支援など暫定措置命令を出しました。
ところが、パレスチナ難民を支援する国連機関UNRWAの職員が10月7日の越境攻撃に関わっている疑いがあるとのイスラエルの情報を受け、日本を含む各国がUNRWAへの支援を停止。
これはガザの人々への死刑宣告に等しく、ジェノサイドを促進する行為であると厳しく批判、外務省に対して、資金提供停止決定を撤回するよう声をあげていこうと呼びかけました。



南京全国連の沖縄研修に参加したメンバーは、ペ・ポンギさんのお世話をされた金賢玉さんにお会いし、聞いたお話を報告。
ぺさんが、なぜ自分が被害に遭ったのか、朝鮮人としての自覚を取り戻し、言葉が「運命」から「清算」に変わっていったこと、「歴史の清算はペさんの遺言だと思っている」という金さんの言葉が伝えられました。
シュプレヒコールの冒頭に、先日群馬の森の朝鮮人追悼碑が県の強制代執行で撤去された暴挙に怒りを込めて抗議の声をあげました。



初めての参加者、「慰安婦」問題について質問してきた学生、韓国の若者がファイティングポーズでエールを送ってくれるなど、関心を持って見守ってくれる人たちの存在に温もりと希望を感じた水曜集会でした。




2024年02月07日(水) No.204 (報告)

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