日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワーク * 活動報告

女性・マイノリティのヘイトスピーチを許さない社会を!




日  時 : 2024年3月17日(水) 14:00〜16:30
会  場 : ドーンセンター大会議室

【報告】


3月8日の国際女性デーに連帯し、「性暴力を取材するライター」小川たまかさんと3人のゲストを迎えて集会を持ちました。
会場一杯の71人の参加がありました。

小川さんには、昨年の「女性への暴力撤廃国際デー」学習会での性暴力に関する講演に続き、「13万筆署名、いいね訴訟、フェミ科研費」と題し、杉田水脈衆議院議員による差別扇動問題を中心にお話しいただきました。
冒頭小川さんは「杉田議員の差別言動は多すぎる。
一つひとつとっても理不尽で自民党の対応もおかしかった」と指摘。自身が現場で取材した「女性はいくらでも嘘をつく」発言に端を発した「13万筆署名」。
伊藤詩織さんを中傷する25の投稿に「いいね」をしたことへの「いいね」訴訟。
国会議員による科研費介入とフェミニズムバッシングを許さない「フェミ科研費」訴訟について話し、「杉田議員のやっていることは、『敵』を指し示す行為(犬笛)」「私たちは指された人の側に立とう」と結ばれました。



その後3人のゲストのアピールがありました。
2016年2月杉田議員(当時は落選中)は、米国右派団体とともに「『慰安婦』の強制連行はなかった」と主張する目的で、国連女子差別撤廃委員会に乗り込み、日本からマイノリティ女性の権利を求めて参加したメンバーを隠し撮りした写真を、侮蔑的な言葉とともに自らのSNSに7年間も掲載していました。
2023年、被害を受けた当事者であるアイヌの女性および在日コリアン女性が大阪と札幌法務局にそれぞれに人権侵害を申し立て、両法務局は「人権侵犯の事実」を認定したものの、ヘイトスピーチの認定がなく、杉田議員には「啓発」のみがなされ、未だ当事者への謝罪もなければ、自民党に守られ失職もしていません。



多原良子さん(メノコモシモシ代表)は、「不当な差別的言動に実効性のある措置をとる包括的差別禁止法制定、独立した国内人権機関の創設が必要」と訴え、在日コリアン女性からは、「人権侵犯認定後の更なるヘイトスピーチを許さないために、歴史的事実の意図的な否定や矮小化を許さない取り組みが必要であり、CEDAWの第9回政府報告書の審査(2024年10月)にNGOとして、どう臨むかが課題」と問題提起がありました。



フェミ科研費裁判弁護団の上瀧浩子弁護士は、「関釜裁判」など「慰安婦」問題にも触れながら、研究者の研究内容が「ねつ造」であるかのように喧伝されることの悪質さを裁判所が理解していないことは極めて問題と指摘しました。



関西ネットからは「慰安婦」問題を出発点にジェンダーバッシング、人種差別と排外主義を煽ることで社会を分断し、支配しようとする杉田議員らの動きに対して、連帯して対抗していくことを呼びかけました。
最後に「杉田議員の辞職、日本軍『慰安婦』問題の解決を進める」岸田首相宛抗議文が参加者に承認され、閉会しました。

2024年03月17日(日) No.207 (報告)

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